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『なぜ蚊は人を襲うのか』嘉糠洋陸 (岩波科学ライブラリー16/7)を読む

蚊について、微に入り細をつくす寄生虫学。
 蚊も人を刺す蚊とそうでないものとがいるのも初めて知った。また伝染病のウイルスなどを体内に取り入れた場合、蚊自体が発症しないしくみも。平清盛から西郷隆盛および寺田寅彦などの症例をあげるなどサービス精神旺盛な記述。
  実用的にはピレスロイド系殺虫剤を塗り込み、長期残効型の蚊帳(ITN)が開発されているとのこと。直接刺されないし、蚊が蚊帳に止まって触れただけで殺せるという一石二鳥の効果あり、とのこと。夏には有効だろう。但し、農薬としての毒性もあり、また2年ほどで効果はなくなるという研究も。
岩波書店より
オ スと交配したメス蚊だけがまさに人を襲うバンパイアと化し,ときに恐るべき病原体を人の体内に注入.吸血された人を《患者》というものに変えてしまう.ア フリカの大地で巨大蚊柱と格闘し,アマゾンでは牛に群がる蚊を追う.かたや研究室で万単位の蚊を飼育.そんな著者だからこそ語れる蚊の知られざる奇妙な生 態の数々
<嘉糠洋陸>
1973年山梨県生まれ。大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了。博士(医学)。東京慈恵会医科大学熱帯医学講座教授、同大学衛生動物学研究センター長。専門は衛生動物学、寄生虫学。